昨年12月8日(無原罪の聖マリアの祭日)に、選任されたガクタン•エドガル被選司教の叙階式が3月19日、元寺小路教会大聖堂で行われました。 コ□ナ禍のため参列者を絞り、また2日前に震度6強の地震がありましたが、駐日教皇大使や各教 区の司教、仙台教区の司祭や信徒の代表など約150人が参加して行われました。
叙階式は、菊地功大司教の司式で、厳かに始まり、フィリピン、ベトナム、韓国の方々など、日本人信徒だけではなく、国際色豊かな人々が集まって、皆で祝うという温かい雰囲気の中で進められました。
また、叙階式後の式典の中では、かつてガクタン司教が主任司祭 を務めた大船渡教会の有志の方々の「ガクタン音頭」(山浦玄嗣作詞) (別刷り)の朗読が披露されるなど、和やかな中で終わりました。
ガクタン司教挨拶(要旨)
本日は、私の司教叙階式にご参集くださり、ありがとうございました。
ます挨拶に入る前に、数日前の地震によって被害にあわれた方々に一言お見舞い申しあげます。 また、この数週間のウクライナでの惨劇で尊い命を失った方々と□シアでも生活に困っておられる方々がたくさんおられます。希望を失うことなく1日も早い、よりよい形での終息が与えられますようお祈り申しあげます。
このたびの地震は本当にびっくりしました。今 もまだ、新幹線が止まっている中、たくさんの司教様が参列し、信徒の方々、司祭と修道者の皆様が共に祈ってくださったことは、これからの私の歩みへの力強い励ましとなり、また大きな助けとなるでしょう。
司教叙階の患みは、大変な時にも、困っている時だからこそ「ひとつになって祈る」私たちに与えられたことを神さまに心から感謝いたします。
主司式をしていただきました菊地功大司教様、共同司式をしでくださいました山野内倫昭司教様、松浦悟郎司教様、駐日教皇庁大使レオ•ボッカルディ大司教様、前田万葉枢機卿様、その他の司教様方、司祭の皆様方、またこの場またはオンラインで祈りを共にしでくださいました多くの皆様、 また裏方として準備をしでくださいました教区本部の方々、奉仕しでくださいました司祭信徒の皆様方、本日は誠にありがとうございました。
先程、菊地大司教様は、私と仙台教区の縁について述べられました。11年前の5月に前任者の平 賀司教様は基本計画を発表されました。計画の冒頭で、次のことを述べられました。その一段落だけを引用したいと思います。
「この大災害のなかにある今、キリストと結ばれて新しく創造された者である私たち教会は、キリストが抱いたと同じ思いを抱ぎながら、一日一日、いっそうの『新しい創造』へと力強く歩みたい。」
ここで、仙台教区の司牧に長年携わり、震災後、ぶれない指導力を示してくださった平賀徹夫司教様、小松史朗神父様に心から感謝を申しあげたいと思います。
今日にいたるまで、仙台教区は新しい創造に向かって同じ道を歩んでいると思います。
神様は私たちを新たに創造しでくださいます。毎日が新しい出発です。日々の出会いは、新しいものの見方、新しい関わり方、個人や共同体の新しい在り方をもたらしてくれます。
3月11日の災害からこの12年目にあたり、仙台の教会も新たに出発しています。11年前と同様に、私はこのみちのくの旅に加えられた恵みをいただいています。
自分自身と自分の限界を覚えながら、私がこの旅の舵(かじ)取りをしでいると思うと震えがぎます。しかし、私は聖霊の力を信じでいます。
今日の第一朗読をとおして「一人一人の"霊" の働きが現れるのは、全体の益となるのです。」と 教えでくれました。パウ□の言葉です。
私は自分の限界を知っでいますが、隣にいる人が私の不足を補う賜物を持っていることも知っています。神は私や皆さんを一人にされないと確信し、今、私はここに立っでいます。
一緒に「新しい創造」に向けて旅を続けましょう。そしで、今日、新しい旅を始めるにあたり、神様に感謝をささげましょう。
新型コ□ナウイルス感染防止のために、私たちは声を上げで十分に笑うことも喜ぶこともできません。その時が来たら、話しましょう、抱きしめましょう。私たちはどの方向に教会を進めたいのか。言葉が見つからなば、そのままでいい。 時が来たら、必要な言葉が出て、理解も得られ、何か新しいもの生まれるでしよう。